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旋盤加工品の外径旋削加工は、旋盤主軸がワークを回転させ、工具の軸方向送り運動と連動してワーク外径表面の余剰材料を切削し、所定の寸法と表面品質を得る加工方法である。その核心工程は荒削り、中仕上げ、仕上げの三段階からなり、各段階の技術パラメータと工具選択は加工要求に厳密に適合させる必要がある。具体的な工程フローと技術要点は以下の通り:

一、工程フロー
荒削り段階
目標:大部分の加工余剰を迅速に除去し、後続工程の基礎を整える。
パラメータ:切削深さ2-5mm、送り量0.3-1.2mm/r、切削速度80-150m/min(炭素鋼材質)。
工具:先鋭刃先、小前角(γ=5°-10°)と負の刃先傾斜角設計により切削強度を向上。
精度:公差IT13-IT11、表面粗さRa12.5-50μm。

半仕上げ旋削段階
目標:中間工程として、残留量削減と表面品質向上。
パラメータ:切削深さ0.5-1mm、送り量0.2-0.5mm/r、切削速度を10%-20%向上。
工具:前角を10°-15°に調整、工具主偏角75°-90°、刃先半径0.5-1mm。
精度:公差IT10-IT9、表面粗さRa6.3-3.2μm。

仕上げ旋削段階
目標:最終的な寸法精度と表面品質の獲得。
パラメータ:切削深さ≤0.5mm、送り量≤0.3mm/r、切削速度200-300m/min(炭素鋼材質)。
工具:90°オフセット刃、大前角(γ≥15°)と正刃傾斜角設計、刃先半径0.2mm。
精度:公差IT7-IT6、表面粗さRa1.6-0.8μm;非鉄金属加工ではRa0.4μm以下が可能。

二、主要技術ポイント
工具の選択と調整
荒削り:連続切りくず処理のため、広排屑溝工具を優先的に採用。切削深さ耐性が他形状より優れる。
仕上げ削り:仕上げ刃先設計(副偏角kr=0°、長さbε=1.2-1.5倍送り量)を採用し、表面粗さをRa2.5-5μmまで低減。
特殊材料:銅・アルミニウム等の非鉄金属加工時はダイヤモンド工具を採用。切削深さ<0.15mm、送り量<0.1mm/r、切削速度≈300m/min。

切削パラメータ最適化
切削速度:超硬工具は200m/min、セラミック工具は500m/min、PCD工具は900m/min(普通鋼材)。
送り量:荒削り段階では通常値の数倍~十数倍とし、仕上げ刃との連携で高効率加工を実現。
切削深さ:仕上げ旋削段階の切削深さは0.5mm以下とし、工具摩耗による寸法精度への影響を回避する。

品質管理措置
寸法精度:ノギス・マイクロメーターで測定し、仕上げ旋削段階では測定頻度をロット当たり3回以上とする。
形状誤差:円筒度偏差は尾座オフセットで補正、真直度誤差は旋盤ガイドの平行度を検証する必要がある。
表面品質:切削油で切削温度を低下させ、熱変形量を40%-60%低減。非鉄金属加工時は、切削油に防錆・環境対応機能が必要。
三、代表的な応用事例
軸類部品加工
工程順序:予備加工→外径荒削り→熱処理(焼ならし/焼入れ焼戻し)→外径中仕上げ→外径仕上げ→研削(高精度要求時)。 事例:減速機出力軸(材質40Cr)加工において、荒削り工程では片側チャック・反対側センターによるクランプを採用。中仕上げ・仕上げ工程では両センタークランプを採用し、同軸度≤0.05mmを確保。

円盤状部品加工
設備選定:短くて太い大型円盤状部品は立形旋盤で加工し、遠心変形を防止する。
工程管理:荒旋削時は主軸回転数を仕上げ旋削より低く設定。端面旋削時はベッドを確実に固定し、外側への膨らみや内側への凹みを防止する。
非鉄金属精密加工 工具材料:多結晶立方晶窒化ホウ素(PCD)工具、切削速度900m/min、表面粗さRa0.1-0.4μm。 プロセス革新:加熱旋削法(プラズマ加熱・電磁誘導加熱)を採用し、材料強度と硬度を低下させ、切削効率を3~5倍向上。